こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・太陽光発電の仕組みと1kW売電単価
・太陽光発電の損得計算
・高コスパのソーラーフロンティア
「太陽光発電投資があるくらいだから設置した方が得だろう」と考えて、2017年に新築戸建に設置した4kWの太陽光発電パネル。
本当にお得なのだろうか?
と疑問に思ったので計算してみることにしました。
結果は『10年間で32万円得』ということでした。
売電金額が大きく、設置費用含めたイニシャル費を上回ります。
ただ、10年固定の売電単価は年々下がっているため、導入コストを抑えて開始することがポイントです。
仕組みや細かな計算含めて紹介していきます。それでは、早速始めていきましょう。
Contents
太陽光発電の仕組みと1kW売電単価
太陽光発電は環境に優しいと言われますが一体どのように発電しているのでしょうか。そのメカニズムを簡単に説明します。
また、発電した電力がどのように販売されて、その料金が何に基づいて決められ、どれくらいの単価なのか確認しておきましょう。
発電の仕組み
太陽光発電は、ソーラーパネル(太陽光パネル)表面の半導体を利用して太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する仕組みです。
太陽光が半導体の中の電子に当たると電子は移動できるようになります。
この電子の移動が電流であり、電流を電気と呼んで家庭内消費や売電に利用しています。
売電の仕組み
ソーラーパネルで発電した電気が電力会社に販売されるまでに3つのステップがあります。
1.ソーラーパネルで太陽光を電気(直流)に変換
2.パワーコンディショナーで直流を交流に変換
3.分電盤で家庭内消費か電力会社への売電か分配
FIT制度の1kW売電単価
FIT制度(10年売電単価固定)に基づく家庭向け1kWあたり売電単価は19円となっています。(2021年時点)
この売電単価は再生可能エネルギーの普及とともに年々減少しており、FIT制度開始時の42円から半減しています。
売電単価は下がっているのですが、導入費用も減少傾向にあるため開始するのが遅くなったからと言って損するわけではありません。
ただ、固定売電単価期間の10年を経過すると売電単価は7円前後に下がってしまいますので、10年以内に投資回収してその後は少しずつ稼ぐようなイメージでいると良いでしょう。
売電単位のkWとは
電力会社へkWh[キロワットアワー]を単位として売電されます。
一般的にhは省略してkWと表現することが多いです。
基準単位となる1kWは、100V/10Aの製品(ドライヤー等)を1時間使用し続けるのに消費する電力です。
10年間の太陽光発電の損得計算
イニシャル費も含めて10年間の太陽光発電の損得計算をしました。
結果は32万円お得です。
<出費>
本体価格 100万円
設置費用 8万円
<年間収入・節約>
売電金額 12.1万円
節電金額 1.9万円
<10年間収入>
(12.1+1.9)万円×10年=140万円
ソーラーパネル価格と設置費用
わが家は4年前に4kW太陽光発電システムを108万円で設置しました。
現在のパネル1kWあたりの市場相場が20万円前後ですが、当時はもう少し高く推移していたのでこの価格になっています。
太陽光発電はランニングコストがかからないため、イニシャル費用を可能な限り抑制することで投資回収を成功することに繋がります。
年間発電量と売電金額
わが家の昨年の発電量は5574kWhでした。
そのうち、748kWhを家庭内消費して4826kWhを売電しています。
電力購入単価26円、売電単価25円に基づいてそれぞれ計算すると年間14万円の効果金額となります。
高コスパのソーラーフロンティア
わが家はソーラーフロンティアのソーラーパネルを選択しました。
パナソニックの見積もりも取得しましたが費用が1.2倍のため見送りました。
パナソニックは国内主流のシリコン系パネルを採用しており、変換効率は高くパネル枚数が減るのですが、ソーラーフロンティアは独自の化合物系CISパネルを採用して高いコストパフォーマンスを実現しています。
ソーラーフロンティアとは
ソーラーフロンティアは昭和シェル石油の太陽電池事業が独立し、2006年に設立した日系メーカーです。
比較的に最近設立された会社ですが、1978年から40年以上の研究実績を保有しています。
国立エネルギー研究開発機構NEDOから1993年に研究を受託し、事業化を成功して独立してできた会社のため、世界最先端の技術力を保有しています。
現在でも研究開発を進め、2017年には世界記録となる薄膜系太陽電池の変換効率22.9%を達成しています。
保証内容
保証書に「出力保証20年機器保証10年」と記載されています。
これは使用開始日から10年の期間中に公称最大出力の95%に対して10%以上低下した場合、または20年の期間中に20%以上低下した場合、その出力分に相当するソーラーパネルの追加、修理または交換を無償で行うという内容になっています。
そのため、発電量を年に数回は確認し、異常がないことを把握しておく必要がありますね。
太陽光パネル値引きのコツ
注文住宅か建売住宅で対応が異なるのでそれぞれ説明します。
注文住宅は単体商品毎に値引きの話をすべきではありません。
新しい設備や間取りの度にお金の話になると担当者も嫌な気持ちになり、協力したいという思いが芽生えにくくなってしまいます。
担当者を仲間に引き込むことが値引きの重要ポイントですので意識するようにしましょう。
以下の記事で詳細にまとめていますので参考にしてみてください。
一方の建売住宅は販売価格を抑制するため、太陽光発電システムが付属されていないケースが多いです。
そのため、個人で販売・設置業者を選定する必要があります。
地域最安値業者を紹介してくれる一括見積サイトの利用が便利ですので、利用してみて相場を把握してみましょう。
注文住宅の方も相場を知るためにも見積り依頼してみると良いですね。
まとめ;太陽光発電はあり
太陽光発電設置は10年間で32万円得する計算結果となりました。
10年後は売電単価が25円から7円前後に下がってしまうため、利益は小さくなりますが継続して稼ぐことが可能です。
また、売電単価は契約開始年によって変わる制度となっており、2021年時点では19円となっています。しかし、設備費用も下落傾向のため、開始が遅れたから損をするわけではありません。
イニシャルコストが低い業者を選定することで、太陽光発電システム設置がよりお得になります。
続いて、太陽光発電+エネファームのダブル発電の損得について説明します。
>> 【2021】ダブル発電は損?売電単価が下がるは過去の話